zibibbo

イタリア語を勉強しています

フォルマントを使ってイタリア語の発音練習

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ぼくは発声と滑舌があまり良くない。 いい声でしゃべれなくても伝わればいいと思っているが、実際にはあまりうまく伝わらずよく聞き返されてしまう。 もうちょっとうまく声が出せればいいのにと思う。

外国人の声はどういうわけか響きが違う。 打ち上げ花火を近くで見た時のように音が振動だということを思い出させてくれる。 まあ発音と発声は全く別のことだと思うけど、イタリア語を学ぶ過程で発声もよくなったらいいな。 そんなわけで日本語のように発音すればいいといわれて、おざなりにされがちなイタリア語の発音に真剣に取り組んでいこう。

何はともあれ、まず母音

イタリア語の母音は/ア,イ,ウ,エ,オ/じゃなく/i,e,ɛ,a,ɔ,o,u/。 5個じゃなく7個。 エとオが二つずつある。 開口のe /ɛ/ と閉口のe /e/、開口のo /ɔ/ と閉口のo /o/、 eのほうは特に重要で、"and"に相当する"e"/e/と、"is"に相当する"è"/ɛ/を言い分けるためにもキチンと発音できるようにしたい。

発音練習の問題は、できているのかできていないのかがよくわからないこと。 eもoもひとつの音にしか聞こえないので、自分の耳は全くあてにならない。 siriを先生として使うのはちょっと無理がある。 何か客観的な判断材料がほしいところ。 そこで今回は、フォルマント分析を使った方法をためしてみる。

そこで手本となるイタリア語の母音チャートが必要なんだけど、あまり良いのが見つからなかったので作ってみた。

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これがフォルマントを分析して図にしたもの。 縦軸が口の開き具合、横軸が舌の前後の移動に関係する数値。 濃い色が男性、薄い色が女性のもの。 サンプル数が少ないけど大体の感じはつかめると思う。

男性

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女性

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スピーカーごとに分けるともっとわかりやすいかも。 きれいに7つのエリアが形成されている。

模倣、模倣、模倣

大事なことなので三回言いました。 聞いて、まねて、確認する。 たぶんこれ以外に方法はないと思う。 口の開き方や舌の形などいわゆる型を教える方法は、同じ構造と感覚の持ち主同士でしか成り立たないと思う。 耳で聞いた音を理解して再現するのも難しい。 どうしてもなじみのある音、知っている音に引きずられる。 でも、手本を聞いたすぐ後に何も考えずにまねをすると結構できる。

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赤は、お手本なし。 緑は、お手本のすぐ後に発音したもの。 きれいに分かれてびっくり。 /a/のほうは微妙だが、/i/のほうはいい方向に向かっている。

馬鹿みたいに原始的な方法だけど、やっぱり効果的。 この方法でイタリア語の7つの母音を身に着けていきたい。

おまけ

イタリア語の発音を調べている途中で見つけたイギリス英語のチャートをついでにご紹介。

f:id:zibibbo:20160516230251j:plain http://www.phon.ucl.ac.uk/courses/spsci/expphon/week5.php

/u/の位置などイタリア語と全然違う。 発音記号だけですべては語れない、ということか。 実際にその言語を聞いてまねすることの重要性を再認識。